世界を敵にまわしても


「何でも全部話さないと友達じゃないんだったら、俺友達1人もいねーよっ」

「……でも」

「だぁもうっ! いいじゃん、誰だって隠し事のひとつやふたつあんだろー!?」


あたしの涙を拭って、晴はティシュをゴミ箱に捨てる。次に目が合った晴は、少し不機嫌そうな表情をしていた。


「それとも美月は、俺が怒ってもう二度と話さん!とか言えば満足なわけ?」

「……」


ズルイな、晴は。きっと素直にそう思って言ってるんだろうけど、そんな風に言わると頷けない。


怒って、もう話してくれなくてもしょうがないと思うのに。


「……晴と友達じゃなくなるのは嫌」

「俺もヤダから、もういいよ。謝んなくて」

「……ありがとう」

「どーいたしましてっ!」


晴らしい笑顔がやっと見れてホッとすると、話題を切り返るように晴は両手を叩いた。


「で! 美月はどうすんの? これからっ」


……あぁそっか、椿が話したってことは全部聞いたんだろうな。


始まりも、終わりも、その間のことも。


「……分かんない」


それが、正直な気持ちだった。
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