CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=



「映像?」


『ハンディカムで、練習風景や、食事風景、寝起きや着替え、打ち合わせ風景なんかを桧山さんに撮影して貰うんだよ。

これをPCでDVD-Rにおとして、2枚組5組10枚くらい作ってプレゼントなんて、俺達の手作りだから、喜んでくれるかもよ。』


「そんなの欲しがるか!?」


『チャンスは分かってないなぁ。

ファン心理って、自分だけが知ってるスターの素顔って言うのが一番嬉しいんだぜ。』


「そんなもんなのかぁ。

じゃあ、それは桧山さんに相談してみようか!

ダメなら、皆で勝手にバンバン撮って行こうぜ!」


『それもアリだな。』


「じゃあ、次は選曲と曲順だな。

まぁ、選曲って言っても、全曲演奏しても10曲しか無いんだけどな!」


『だよな!』


「約束はトークタイムの直ぐ後が良いにゃ~!

トークタイムの間にグランドピアノを準備して貰えば、スムーズに行くと思うよ~ん!」


『だよな!デカイからな!』


「そっかぁ。
グランドピアノの存在を忘れていたよ。」


『一番最初は、掴みだから、盛り上がるアップテンポの曲が良いんじゃないの。』


「じゃあ、1番目には、Get a chance,get a rhythmだな。

その前にオープニングはどうする?」


『クリスマスライブなんだから、ベートーベンの第九しか無いっしょ!』


「第九かぁ~!

ケント、無茶言うなよ。」


『チャンス、いうほど無茶じゃ無いよ~ん!

あの第九をヘビメタ風にアレンジしたことあるけど、簡単だよ~ん!』


「ジョージ、それホントか!?」


『そうだよ~ん!

全てやらなくても、オープニングなら3分くらいで充分だから、すぐにできるよ~ん!

そのまま、ヘビメタ第九からGet a chance,get a rhythmに繋げるのも容易いよ~ん!』


「わかった。

じゃあ、それはジョージが担当してやってみようか!」


『2曲目は、やっぱMy Loveが良いんじゃないの。』


「そうだな。

なんて言っても、初のシングルなのに、オリコンチャートでいきなり2位なんだもんなぁ。

ファンの皆が、KYUを知るきっかけになった曲だと思うし、親しみやすい曲だと思う。」


『3曲目は、クリスマスソングを持ってこようぜ!』


「そうだな。」



 
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