CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
厳しい本堂さんの指摘を肝にめいじて、俺達は真剣にジョージの演奏を聴いていた。
すると、なんとなくキーボードに合わせてギターのメロディーが頭に浮かんで来た。
ジョージに合わせてギターを弾いていたら、テジュンのベースとケントのドラムが入って来た。
なんとなく形が見えて来た。
俺は、ディストーションのエフェクターを繋ぎ、テジュンのベースにはサンズアンプがセットされた。
そして、4回でだいたいのメロディーが出来上がり、そのままGet a chance,get a rhythmに。
スムーズに移行出来るように、何度となく本堂さんのストップが入った。
まるでレコーディングしている時のようだった。
妥協を知らない本堂さんだから、俺達はドンドン上達していった。
その後、My Loveを演奏し終わった時に本堂さんが、
『このクリスマスソングのメドレーって、何を演奏するんだい!?』
「皆が知ってるスタンダードな曲を3曲ほどメドレーにしようって事になったんで、一応候補としては
Jingle belle
Santa Clause is coming to town
We Wish a merry Christmas and Happy new year
の3曲を予定しています。
後は
RUDOLPH THE RED-NOSED REINDEERですが、1番は英語歌詞で歌い2番は日本語歌詞で歌う予定です。」
『赤鼻のトナカイか!
曲調はどうする?』
「一応考えているのは、メドレーの曲を全てBPM=78で演奏して、リズムは基本8ビートに合わせての60年代ロックをイメージしてはいるんですが、ギターにはディストーションのエフェクターを、ベースはオーバードライブのエフェクターをかまして、キーボードでSE《サウンド・エフェクト》を入れながら、オルガンのような音を使った伴奏をするつもりです。」
ジョージって、普通に話せるんだ……。
『なかなか考えているみたいだね。
それで、赤鼻のトナカイからSweet My Starへ繋げる為のBPM=78か!?』
「はい、そうです。」
『ドラムには、カウベルとかは使わないのか!?』
「一応、ウィンドチャイムを使う予定です。」
『後は?』