CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
そして、向かえたクリスマスライブ当日。
前売りチケットは完売していた。
当日はキャンセルが出た50枚のみとなった。
今日までの俺達は、睡眠時間を削って練習して来た。
本堂さんが毎日付き合ってくれて、色々とアドバイスをして貰った。
俺達は、今ステージ上で開幕の瞬間を待っている。
館内放送が終わり、観客席の照明が段々と落ちていく。
パチパチ、パチパチ、パチパチパチパチ‥‥‥‥
《1、2、1.2.3.4.~♪~♪~♪~♪》
始まったライブ
ジョージのキーボードが、ヘビメタ第九の演奏をソロで弾き、ギター、ベース、ドラムの順番で音を重ね、段々と照明が明るくなっていった。
そのまま、
Get a chance,get a rhythmに入っていった。
1000人以上の一斉の拍手を全身に浴びながら、俺達は続けてMy Loveを披露。
そして、ジョージが
『次の曲は、KYUがハングル語で作詞したのを、ギタリストのチャンスが日本語歌詞に翻訳して曲を付けたクリスマスソングだよ!
こんな感じのクリスマスを過ごせたら素敵なんだろうなぁと思いながらKYUが作ったんだって!
じゃあ、皆さんも良く知ってるクリスマスソングメドレーと共に聴いてくださいね。
Sweet My Star
です。』
~♪♪~♪♪!
シン《天道新》のなかなかイケてるクリスマスの効果音で盛り上がり、スタンダードなクリスマスソングに続いて、KYUの新曲のSweet My Starを演奏した。
その後、トークタイムで盛り上がり、携帯メールで全員参加のクイズや、新星MUSICで用意してもらったビンゴも大好評で、あっという間に後半のライブへ突入していった。
夏のイベントライブで演奏した曲も、観客席の大拍手をもらって、フィナーレを向かえた。
案の定、アンコールの嵐で、俺達は2分ほど休憩してから、すぐにステージへ戻った。
新曲のクリスマスソング2曲をもう一度演奏して、俺達のクリスマスライブは幕を閉じた。
グランドピアノを使った《約束》では、客席の全員がペンライトを振りながら聴いてくれた。
控え室で俺達は、ミネラルウォーターを飲みながら、楽器を片付けたり、衣装を着替えたりしていた。
あぁ‥‥‥‥疲れたなぁ……。