CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=

4.Time is Money

 



4月10日



今日は、Spot Lightの初給料日だ。


1号店は10日から


22日間


2号店は18日から


14日間


日割り計算して渡すのだが、


新星MUSICの経理課のスタッフが、俺の指示通りに給料計算してくれてるので、助かってる。


アルバイトは、日割りだが、店長達には1ヶ月分をまるまる渡す事にした。


正社員の二人は、65万円の給料から、所得税や市県民税、厚生年金等を引いたら、手取り55万円ほどになる。


ショップの方の売り上げから、それぞれの歩合もバイト料と一緒に計算していれてある。


支払いも済ませて、純利益だけで、


1号店は


400万円


2号店は


250万円


想像していた以上の金額に、満足しながらそれを、新星MUSICの近くの歌舞伎町に在る、あすか信用組合本店で当座預金を作って預けた。


ここの頭取は、アボジ(親父)の友人なので、俺が行くと直ぐに頭取が遣って来て応接室へ通された。


『チャンス君、久しぶりだねぇ。

お父さんは元気にしていますか!?』


「ハイ、相変わらず、呑気に日本と韓国を行ったり来たりしながら過ごしています。」


『今日は、突然ご来店されて、高氏(親父の事)のお手伝いですか!?』


「いいえ、今回こちらに私も口座を開設したくて来ました。」


『定期預金か何かですか!?』


「普通口座を1冊、当座預金の口座を1冊、それと定期預金の口座を1冊の計3冊お願いします。」


『ありがとうございます。

定期預金の金額は、いかほどでしょうか?

今なら5年間預けたら、年利……。』


「ちょっと待って下さい。

とりあえず、当座預金にはこの650万円を入れて下さい。

定期預金は、とりあえず3年定期で1000万円を。

そして、普通預金の口座には、この100万円を。


定期と普通預金は、高長寿名義でお願いします。

当座預金には、
高山観光(株)でお願いします。」


『了解しました。

只今用意致しますので、こちらを召し上がってお待ちください。』


俺は、応接室で一人ポツンと待たされている。


テーブルの上にある、花餅を食べながらピラクシッケを飲んで待っていたら、10分ほどで頭取が戻ってきた。


『それでは、こちらの通帳をご確認下さい。』




 
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