CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=
 

俺達は、受付で本堂さんを探していた。

『本堂さんはスタジオ5で待ってますよ。』

と教えてくれた。

「ども!」

『オッパ、スタジオ5って!?』

「5階にあるレコーディングスタジオをそう呼んでるんだ。」

『演奏聴くだけなのに、どうしてレコーディングスタジオなの?』

「あそこが一番広いからだろうね。

他の部屋だったら、本堂さんや天道君、俺やソナが中に入って聴いたら、演奏者のスペースが狭くなってしまうからな。」

『そっかぁ。』

と話をしていたらエレベーターがやって来た。


*********

―スタジオ5内―


『また可愛らしい女の子が6人も。』

「本堂さん、オヤジ化してますよ。」

『じゃあ、中に入って準備して。』

「ソナ、こっちのイスに座って一緒に演奏聴こうな!」

『私も早くライブ出来るようになりたいな。』

「ハヌル(ソラの事、チヤンスノ妹)はボーカルだろ!

ソナがギターで、後は?」

『ベーシストは見つかったんだけど、なかなかドラムをやっている子が居なくて、募集してるんだけど見つからないの。』

「ここの1階に掲示板が有るから、後で募集広告貼っておこうな。

結構、バンド解散した子が、一人で練習しに来たりもしてるから、見つかるかもな!

あの掲示板は、結構皆見てるから。」

『うん!』

「そろそろはじまるぜ。」


スタジオの中では、皆それぞれ音合わせが終わったところである。

「それじゃあ、彼女達、聴かせてくれ!

コピーバンド?
それともオリジナルも有るのかな?」

『両方です。』

「じゃあ、とりあえずコピー曲、何でも良いからやってみてくれる!」

『はい。
では、最初は
●山美穂&●ANDS
世界中の~~!』

トントトンタン、トント・タタタ、
とドラムの演奏から始まった。

「ボーカルの子、ナカナカ上手いな!

音域も広いし、音程も発声もシッカリしてるよ。
………♪♪~~!
次、オリジナルやってみてくれるかい!」

『はい。
じゃあ、‘STRAY CATS’です。』

「迷子のネコねぇ!」
♪♪~~!

「ドラムの子、オリジナル曲はイメージ変わるねぇ。なかなか良いんじゃない。」

「オリジナル曲、もう1曲なんかやってみて。」

『はい。
次は、‘BREAK TIME’です。』

♪♪~~!

『どうでしたか?』
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