CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
『すっごく良い香りですね。これは、レモンバームの香りですね。』
「他にも、シトラスの香りや石鹸の様な香りも御座いますよ。」
『私は、このヴァニラの香りが好き!
何か、お菓子の様ね。美味しそう!』
と那奈さんは無邪気にはしゃいでる。
ちりめんの小袋で出来た匂袋には、俺のアイデアもいかされているんだ。
「この匂袋は、私が発案したものなんですよ。」
『この匂いですか?』
「いえ、違います。
実は、今までの匂袋は、香りだけの品物でしたが、この新作の香りの匂袋からは、人間の鼻には分からない防虫機能が付いているのです。」
『防虫機能!?』
「はい、そうです。着物を収納する時に、一緒にこの匂袋をしまっておくのです。
すると、大好きな香りが広がる上に、虫除けにもなって、一石二鳥と言う訳です。
如何ですか!?」
『凄いです。
着物をデザインしたり、防虫匂袋を発案したり、頭が良いんですね!』
「そんな事ありませんですよ!
趣味でちょっとやってみたら、たまたま商品になっただけですよ。」
『それじゃあ、このヴァニラの匂袋を3つと、後は足袋や手提げの小物入れと、帯留めや長襦袢や色々、全部セットで見繕って下さいねぇ!』
「はい、分かりました。
ご用意させていただきます。
それでは、しばらくお待ち下さい。
座敷でお茶とお茶請けをご用意しておりますので、あちらでおくつろぎ下さいませ。」
『は~い。』
と言って、座敷のほうへ向かって行った。
あぁ、こんな喋り方滅多にしないから、肩が凝るよ~!
それにしても、あの那奈ちゃんって子は、ハキハキしているし、何と言っても小麦色の肌は可愛いにゃ。
おいらの好みど真ん中だよ~ん。
でもなぁ、彼女は全国でもトップクラスの女性下着メーカーHOLLYグループの会長の末娘なんだよなぁ。
お兄さんには一度会った事が有るけど、すんごいシスコンだし。
何でも、小さい頃から自分の身は自分で守れと教わってきたから、今じゃ極真空手の有段者だし、剣道だって全国大会で優勝した事が有るって言ってたもんなぁ。
おまけに、おいらの行ってる大学の4年生だよ……
彼女に会えるのも、あと一回だけ。それも、出来上がった着物を届けた時に。
どうせ母ちゃんが配達に行くんだろうにゃ~!
もしかしたら、今日が最後のチャンスかも……………
「他にも、シトラスの香りや石鹸の様な香りも御座いますよ。」
『私は、このヴァニラの香りが好き!
何か、お菓子の様ね。美味しそう!』
と那奈さんは無邪気にはしゃいでる。
ちりめんの小袋で出来た匂袋には、俺のアイデアもいかされているんだ。
「この匂袋は、私が発案したものなんですよ。」
『この匂いですか?』
「いえ、違います。
実は、今までの匂袋は、香りだけの品物でしたが、この新作の香りの匂袋からは、人間の鼻には分からない防虫機能が付いているのです。」
『防虫機能!?』
「はい、そうです。着物を収納する時に、一緒にこの匂袋をしまっておくのです。
すると、大好きな香りが広がる上に、虫除けにもなって、一石二鳥と言う訳です。
如何ですか!?」
『凄いです。
着物をデザインしたり、防虫匂袋を発案したり、頭が良いんですね!』
「そんな事ありませんですよ!
趣味でちょっとやってみたら、たまたま商品になっただけですよ。」
『それじゃあ、このヴァニラの匂袋を3つと、後は足袋や手提げの小物入れと、帯留めや長襦袢や色々、全部セットで見繕って下さいねぇ!』
「はい、分かりました。
ご用意させていただきます。
それでは、しばらくお待ち下さい。
座敷でお茶とお茶請けをご用意しておりますので、あちらでおくつろぎ下さいませ。」
『は~い。』
と言って、座敷のほうへ向かって行った。
あぁ、こんな喋り方滅多にしないから、肩が凝るよ~!
それにしても、あの那奈ちゃんって子は、ハキハキしているし、何と言っても小麦色の肌は可愛いにゃ。
おいらの好みど真ん中だよ~ん。
でもなぁ、彼女は全国でもトップクラスの女性下着メーカーHOLLYグループの会長の末娘なんだよなぁ。
お兄さんには一度会った事が有るけど、すんごいシスコンだし。
何でも、小さい頃から自分の身は自分で守れと教わってきたから、今じゃ極真空手の有段者だし、剣道だって全国大会で優勝した事が有るって言ってたもんなぁ。
おまけに、おいらの行ってる大学の4年生だよ……
彼女に会えるのも、あと一回だけ。それも、出来上がった着物を届けた時に。
どうせ母ちゃんが配達に行くんだろうにゃ~!
もしかしたら、今日が最後のチャンスかも……………