レモンドロップス。

ホントの陽斗に、やっと会えた。

菜美から言われた意外な言葉は、なぜかスッとあたしの中に入り込んだ。


「あたし・・・今まで自分が見たい陽斗しか、見てこなかったのかな」

そう呟いたあたしの言葉に、

「ホントの姿って気持ちのいいものじゃないしね。見ないで済むならその方が楽なのかもしれないけど・・・」

菜美はそう言って苦笑した。

その姿はなんだか、見たことがないくらい大人びて見える。

「あたしはそういう自分の嫌な面を見ること、悪くなかったと思ってるよ。それもあたしの一部だし。きっと今の戸田くんも・・・」

「それが陽斗のありのままの姿なんだよね」

素直にそう言うことができた。

怒ったり、泣いたり、苦しんだり。

確かにそんな陽斗の姿を見るのは辛いけど。


「彩香はさ、どうしたい?戸田くんのホントの姿、受け止められそう?」

「あたしは・・・」


あたしは、陽斗のことが好き。

でもそう本当に言いたいなら、陽斗の全てを受け止めるくらい強くならなきゃいけないんじゃない?

やっと本当の陽斗に出会えたんだから、それを大事にしたい。

だから・・・。

「あたしは受け止めたい。そうじゃないと、彼女って名乗る資格ないよ」

今度はあたしも、真っ直ぐに菜美の目を見て、そう言うことができた。



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