レモンドロップス。
翌朝、学校を行く途中あたしはずっと迷っていた。
健にぃに陽斗のことを聞けば何か分かるかもしれないけど・・・、でも。
陽斗のために、もう追いかけるのをやめた方がいいんだろうか。
あたしが近づこうとすればするほど、陽斗を傷つけるかもしれない。
イブの夜のことを思い出す。
あの目、怒りに満ちた目が心の中によみがえる。
こんなこと、もうやめよう。
とその時、
「おいっ、ちゃんと前見て歩けよ」
「きゃっ、すいません・・・って健にぃ!?」
校門のところでぶつかりそうになったのは、タイミングがいいというか悪いというか、出勤途中の健にぃだった。
健にぃはあたしの顔を見て、気まずそうに眉毛を下げる。
陽斗のこと、何か聞いているのかもしれない。
そう思った瞬間、あたしは反射的に健にぃの腕を取り、
「陽斗のこと何か聞いてない?」
「おいっ、朝っぱらから何するんだよ!?」
あわてる健にぃにお構い無しに、
「お願い、何か聞いてたら教えて!」
悩みよりも迷いよりも、陽斗を探したい気持ちのほうがはるかに大きかったんだ。
いつのまにかこんなに大きくなっていた自分の気持ちにあたし自身がビックリしている。