レモンドロップス。
心の中で謝りながら、送信ボタンをぽつんと押した。
すかさず現れるメッセージ。
『送信を完了しました』
お、送ってしまった・・・。
ふと顔を上げると、淡いオレンジ色に潤んだ夕日が道の向こうにぽっかり浮かんでいる。
カアー カアー
間抜けな鳴き声を響かせながら、カラスたちが何羽もあたしの遥か上を軽々と飛んでいた。
と、あっという間に夕日に吸い込まれて消えていく。
あたしの手元から離れたメッセージは届いたのかな。
受け取ってほしいような、ほしくないような。
そんな空っぽの気持ちと空っぽになった携帯電話を握り締めて、しばらく空を見上げたまま動けなかった。