三つの月の姫君

 彼はいついかなる場合においても、自己の主張を曲げないし、己以外の迷惑を一切顧みようとしない。


 それで万事通ると思っている。
 
 例外は乳母だったが、彼女だとて最後にはきっと言うことを聞き入れてくれる。


 ……これが彼の認識力の限界を決めた。


 彼は独りで食事をし、独りで満足して、酒はないかとわめいた。 




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