天翔る奇跡たち


(あ……ガナッシュがしきりとなにか言ってる)……それっきり。

 ぼーっとして、あたしは目覚めた。

「ガナッシュー、ナニソレ、敵?」

 甲高い子供の声があちこちからする。

「連れだって 言ってるだろう。こいつの思考、つーか頭の中かき回すなよな!」

 ありがたい言葉だけど……やっぱり、気のせいなんかじゃなかったのね。

 もの柔らかい別人の声が静かに水面にさざ波をたてた。

「おやおや、よくお気づきになりましたね。見かけによらず聡いんですねえ」

「ここにいるって事はこいつらも竜なんだろ。すっげー気に喰わねーけど」

「そう言う次元のお話ではないのですよ。金竜は性別すら決まってません。つまり、幼生体なのです」

 卵に金の毛をまといつかせた彼らの目が一様にこちらを観る。
 
 今度こそあたしは声を上げた。こわすぎて気が遠くなりそうだ。

「この者達は本来姫竜にのみ従う者。つまり、全員姫に伴うメス達なのです」

「へエー……で? オレにくっついて離れねえのは?」

「そのままいくとあなたと同一化して、全員オスになります」



「何故だ!」




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