教育実習日誌〜先生と生徒の間〜

こんな事で怒ってる私は、やっぱり心が狭いのかな?


でも、それを知った時、とても悲しくてショックだった。


私との思い出も、生徒指導に使われちゃうなんて、あんまりだって感じた。



それでも、一晩経って少し冷静に判断してみたら。


私だって、美羽ちゃんに自分の経験を話した。


それは、美羽ちゃんを『何とかしたい』っていう気持ちから出た話。


きっと先生も、これ以上美羽ちゃんを傷つけさせないために、吉川君へ指導しなきゃって思って話したんだよね。


私も先生も、同じ気持ちで自分の経験を話している……。



それに、先生はこんな事も言ってたっけ。



『大事な彼女で、お互いの信頼関係もしっかりしていたから』



私のこと、本当に大事にしてくれてるっていうのは、この4年間でよく解った。


信頼関係だって……こんなこと位で、崩れるようなものではないはず。


自分が先生の立場だったとしても、もしかしたら吉川君に同じ事を言ったかも知れない。


先生が私を大事にしてくれるように、美羽ちゃんを守って欲しいから。



……今、一番傷ついているのは、美羽ちゃんだもの。


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