蜜に恋して
「みつー?そろそろ時間よぉ?」
「分かってるぅーっ!!」
日曜日午後5時。
約束に遅刻しがちな蜜を心配して、リカが声をかけた。
「あーもうっ!早くしなきゃ、っていうか陸と鉢合わせしないように出ないと!!」
「なぁに?まだタルトのこと怒ってるの?」
核心をつかれキッと睨みつける。
(食べ物の恨みは怖いのよっ!!!)
「じゃあ行ってきます!!」
「気をつけてね〜。」
リカの声を聞いたか否か、元気よく閉まったドアに「大丈夫かしら?」とリカは小さく漏らした。