蜜に恋して
蜜ちゃんの想い人



「あうー…いみふめいだ〜…」



あの日から陸と話してない。
というか私が一方的に避けてるんだけど…。

どんな顔して会えばいいのか分からない。
陸はなんでキスしようとしたんだろう。
からかわれていた?
だって陸には美沙ちゃんいるじゃん…。





「みつ、怖い顔してるよ〜?」



ほら、シワ、とユキに眉間をつつかれた。


「う〜〜、なんでこんな時にこんなことで私が悩まなきゃいけないのよぉっ!」


「へ?」


「この数学の問題が解けないのも、全部全部陸のせいなんだからっっ!!」



私の机の上には基礎問題の一問目で止まったままの数学の問題集。


「…いや、香椎君のせいとゆうかぁ、これはみつの勉強不足だよねぇ。」


「っう。ソ、ソンナコト…ナイ、シ…」


「てゆうかあれじゃ〜ん!そんなこと言うなら香椎君に勉強教えてもらいなよっ!!」


「ハッ!?!?」


「ハッ?て蜜、あんたが一番香椎君賢いの知ってるでしょお?」




その言葉に「うっ」と息を詰まらせた。
陸は確かに賢いけど…けど…。



「みつ〜?強がってばっかじゃ可愛くないよー?」



「う…、かんがえ、とく…。」




本人と会うことさえ億劫なのに、勉強なんて出来るだろうか?



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