蜜に恋して



コンコン、

「…りく?開けるよ?」


カチャ…とドアを開くと、ベッドに横たわる陸の姿が目に入った。





「…っな、なんてかっこして寝てんのよぉ…。」


上半身何も身につけてない陸にクラクラした。

ほどよく引き締まった体に、綺麗な顔。
口元はユミママ似の薄くて優しい唇に、目と鼻はユウパパ似のぱっちり二重にすらっと高い鼻。


(王子様みたい…。)



って私なに考えてんのっ!!


とか思うものの、陸から目を離せない。

陸のことこんなにちゃんと見たの久しぶりかも…。
こうやって静かに眠ってたら、ほんとかっこいいのに…。


壁側に寝返った陸を覗き込むと、目にかかった前髪が欝陶しいのか唸る陸を見てクスっと笑いがもれた。



除けてあげようとベッドにひざまづき、手を伸ばしたときだった。


「ひゃっ!?」



バランスを崩した体が陸の体の上へと落ちる。



(わ、わわわ、どーしよ起こしたかも…)


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