Love Slave
暖かい温もりを感じる。どこか懐かしい。


私は重くなった瞼を上に上げる。光が見えた。暗闇の中を彷徨っていたから余計眩しいと思った。


(ここは、どこ・・・・・?)


別荘の中の天井だ。自分は死んだのだと思ってたけど、奇跡の生還を果たしていた。
しかし、何故?


私の頬に大きな手が乗っかっている。優しくて暖かい手。


「会長・・・・・?」


「やっと目が覚めたか。おかげで寝不足だぜ」


びっくりして身体を起き上がらせようとした。しかし、その瞬間激痛が走った。電磁波に遭ったみたいに。


「あだだだだだ」


「まだ寝てろ。ったく、面倒臭ぇ」


大人しくそうした。奴隷とか関係なしに。
そして、半ベソになりながら切り出した。


「あの・・・・会長、椚先輩は・・・・」


「アイツだったら捕獲して檻に閉じ込めておいた」


荒っぽい言い方だが、とりあえず戻ってきたことに安心した。


「お前が認めないんじゃ、俺も認めねぇからな。俺の許でシルクを編んでもらうことにした」


解雇と蚕を掛けているのか。そう宣言したのはアンタだって言うのに。言ってる事に筋が通ってない。
だけど、椚先輩以外の会計は嫌なのは分かった。いつもケンカばかりしてるけど(主に会長が一方的に)、良きライバルなのかもしれないな。


「目が覚めたから、鎮痛剤でも持ってくるわ」


「はい、ありがとうございます」


部屋から出て行く前に会長の足が止まる。


「会長?」


「・・・・お前が死んだりしたら泣いたりしない。でも、これだけは言っておく。もし死ぬ時が来たら、一緒に死んでやるよ」


ぼうっと顔が紅潮する。不死身だって言ってたくせに、私のために死ぬなんてことを・・・・。


「しっかし、参ったな。勝手に外に出歩くとは。薬と一緒に持ってきてやるよ、首輪と鎖をさ」


「愛の楔は嫌だああああああああ!!」


絶対今のは幻聴だ。意地悪男がそんなこと言うはずがない。
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