Love Slave
「59、60、61・・・・・」


「おらおら、どうした?三分の一も終わってないぞ。お前、体力なさすぎ」


そりゃそうでしょう。私は体力ないんだから。


「早くしないと授業が始まるぞ~?」


余裕の表情。授業前に疲れさせる気か。この前はちゃんと勉強しろってスパルタしたくせに。


(いつか、この男の元から絶対抜け出してやる!!)


おばあちゃんになってもこの男の奴隷なんて嫌だ。
前に法律番組で奴隷はさせないって言ってたもん。


「身体が止まってる!」


当たるギリギリのところまで鞭が迫ってきた。


私の身体を血で染める気か。
すくっと立ち上がる。


「何処へ行く」


「トイレです!」


「ほほう。小なら10秒、大なら30秒で出てこい」


「トイレぐらいゆっくりさせてくださいよ!」


ドアを破壊するくらいに強く閉める。


(今に見てろ、サディスト生徒会長!!)



「ふう、あの奴隷にも世話が焼けるなぁ」


大和がモーニングティを注ごうとした、その時。


ガチャッ


「いたいた、にゃまと見ーっけ」


「!!!」


驚きのあまり、高級のティーカップを落としてしまった。
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