Love Slave
「・・・大罪よ。繭を・・・・叩いた」


恐ろしく低い声で言う。ドS男よりも恐怖を感じる。


繭を最大に振り上げる。


「ほかにも余罪あるよね?侮辱罪、名誉棄損、器物損害、婚約破棄・・・・。最も罪が重いのは繭を捨てたことだよねぇ」


喋り方はぶりっ子っぽいのに大魔王のように見えるのはなぜ?


「これで草薙財閥もおしまいってことよ。そして、天帝学園も。いつまでそんなくだらない集団を結成してるのよ」


「おしまいか・・・・そうかもな」


あっさりケロッと会長が言ったもんだから、肩の力が一気に抜ける。


「会長、何ですかそれ!!」


すると、鼻でフッと笑われた。


「だって言ったろ?生徒会執行部は解散したって。なのに何で継続中なわけ?」


「それは、会長に戻ってきてほしいからです」


「だから?」


「だからって、それは・・・・」


振り出しに戻されてないか。矛盾しまくりな男だ。戻るのかなと思えば、そうじゃない。どんだけ人を弄んでるんだ、このサディストは。


「さあさあ!質問に答えなさい。すぐにでもにゃまとが繭の所に戻ってきてくれたら全部許してあげる。それ以外なら・・・・」


人差し指を並行にさせて、クビのポーズを取る。


また面倒な、という顔をした。


「おい、モカ。お前は俺の何だ?」


「はい?」


「いいから正直に答えろ」


正直にって、それは・・・・。
躊躇しかけるが、「正直に」応えた。


「私はあなたの・・・・奴隷です」
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