Love Slave
計算するのが遅すぎると指摘された。そうなると、試験時間内に全部解けないぞと。
私の行動の遅さは周りから「亀より遅い」と揶揄されるほど致命的。


「よし、お前はシャワー浴びて来い」


「シャワー・・・ですか?」


「ああ、生徒会長専用だけどな」


そんなものまで設置してあるのか。まあ、いっか。ちょうど身体洗いたいって思ってたし・・・・。


私はシャワー室に行く際、会長の顔をちらっと見た。それに気づいてにぱーっと笑って帰してきた。


「お前のシャワーシーンなんぞ、立て板に水だ」


使い方間違ってるし、すごく傷つくんですけど。
ムカついてさっさとシャワー室に籠る。


シャワー室と言えど、かなりの広さと豪華さ。石鹸もシャンプーもリンスも総て高級品のもの。
洗面台の三面鏡で確認すると、おでこの『奴隷』がかなりアホ面。化粧落としを使ったらすぐに落ちた。
会長の影響からなのか、『奴隷』という漢字と『slave』という英単語は頭の中にインプットされた。


「ふー、さっぱりした」


身体を洗うとすっきりする。さすが高級品で、身体中に良い香りがする。ちょっと得した気分。


「ご主人様、出ましたよ・・・・」


白い湯気を出しながら出ると、会長の姿はなかった。広すぎる部屋がしーんとなっている。


「会長・・・・・・?」


コン!


「ひやぁ!?」


肌に冷たいものが当たった。何驚いてんだよ、と会長が笑っていた。
よく見るとそれはミネラルウォーターだった。驚きが続いたまま受け取る。


「腹減ったろ?飯食うぞ」


夕飯の用意が出来たらしい。確かに向こうから良い匂いがする。


「・・・・・・」


ミネラルウォーターのふたを回し、ぐびっと一口飲む。



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