Love Slave
「デ、デートですかぁ!!?」


「何だよ、お前は俺とデートしたくないのか?」


「そういう訳じゃ・・・・・」


「ならいいじゃないか。もちろん、今日も勉強のスケジュールは立ててある」


「だからって今はこんなことしてる場合じゃないですか!もうテスト2日前ですよ!?」


すると、シートベルトをグイッと引っ張られて、明らかに怒った笑い方をした顔を近づけてきた。


「勉強は勉強、デートはデートだ。たまには羽も伸ばさないとな。ほれ、これからこれ観に行くぞ」


渡されたのは演劇のチケットだった。パンフレットも同時に渡された。超有名女優が主演で、琉球王国が舞台のお話らしい。


「今日が最終公演でな。せっかくチケット持ってんのに勿体無いだろ?行こうぜ」


その笑顔に負けてしまった。正確には押しと言っていいかもしれない。




しばらく走ったところで車が停まった。「ここですか?」と訊くと、まだ距離があると言われた。何故離れたところに車を停めたのかは不明。


(何処か寄るところがあるとか?)


日曜だけあって、街は賑やかだった。家族連れやカップルも多い。


「あっ、す、すみません・・・」


人が多いだけあって、やたらとぶつかってしまう。そのたびに嫌な顔される。


「何やってんだよ、鈍臭ぇな」


「ご、ご主人様こそ歩くのが速いです!」


会長はさっさと歩いてしまうので、見失いそうになる。追いかけるのが精一杯だ。


「なら、ほら」


「・・・・・え?」


会長は腕を腰につけ、モデルポーズをする。


「何ですか、それ・・・・」


「デートなんだから、腕くらい組もうや」


「ええっ!?そんな、恥ずかしい・・・・・」


「何が恥ずかしいだ?奴隷なら奴隷らしく、言うことを聞け。それに、このまま歩いたらお前、迷子になるだろ?」

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