Love Slave
ドキン・・・・・ッ


うわ・・・、思わず胸キュンしてしまった。
この人ごみの中、会長を見失って迷子になる可能性大。


せっかくのデート、甘えるのも悪くはないか。


「では、お言葉に甘えて・・・・」


さすがに腕を絡ませることはできない。ちょっと掴むだけ。これだけでも充分恥ずかしい。
会長にそんな気持ちはなさそうだ。もしかして、慣れてるとか?


「ちょっと見て、あれ・・・・」


「うわっ、超カッコいい!!」


「あの人って、天帝学園の生徒会長じゃない!?」


視線が刺すように感じる。学校以上かもしれない。
会長の知名度はかなり高いみたいだ。私が知らなかっただけかもしれないが。全国区と言っても過言ではないかも。


そんな人とこんな風にデートしていいものなのか?会長のスパルタでオシャレをしているつもりだけど、もともとは地味子なわけだし・・・・。


「・・・・いきなりクイズでーす。footとfishの複数形言ってみて?」


「は?えーっと・・・footがfeetでfishはfishのままです」


「それじゃあ、『臥薪嘗胆』の意味を述べてみよ」


「ええと、臥薪嘗胆・・・・」


頭の中を探るが、出てこない。勉強した記憶は何となくある。


「ブッブ~、時間切れ。宿題だ、覚え直して来い」


「・・・・はーい」



会場につくと、もう人でいっぱいになっていた。チケットに書かれている座席番号を見ると、最前列であるS席だった。真ん前。


「ほら、座れよ」


こんな演劇見るのは中学の行事以来。プライベートでは初めてだ。


ブーッとなり、ライトが暗くなる。ナレーションが始めに入り、どんどん出演者が出てきて、物語を盛り上げる。


主役の女優さんがテレビ以上に綺麗な人でびっくりした。こんな目の前で見られるなんて。


殺陣シーンもあってアクション万歳だった。


約2時間にわたる公演はスタンディングオメーションの拍手喝采だった。
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