Love Slave
「んー、眩しい」


2時間暗い所にいたから、陽の光を浴びて眼がくらむ。


「うわわわっ」


ぞろぞろと会場から出ていく人たちに流されそうになる。


ぱしっ


「気を抜くな、腕組んどけ」


会長に手を掴まれて、今度は強制的に腕を絡まされる。会長の腕は鍛えているのか、筋肉があって堅い。
そして、熱い。


(いいのかなー、こんなことしてて・・・・)


ドキドキが頂点に達しているのか、冷静さが保てない。
このままでいったら、懸命に覚えた用語や数式を忘れてしまいそうな気がした。


「あ、あの!今日はありがとうございました。演劇、とても面白かったです。これから学校に・・・・・」


「知ってるか?今日は降水確率0%のデート日和なんだぜ」


「それってまさか・・・・・」


「あと1か所だけ付き合ってもらおうか」


ぎゃああああああああああああああああ


大事な時にも奴隷はご主人様に振り回されっぱなし。この強引さ、どうにかならないの?
なのに逆らえない、それが奴隷の宿命。


脅迫されることもあれば、遊びも強要される。優しいところ見せると思いきや、Sな表情も見せる。


全く、気持ちが読めないご主人様だ。



「うわ・・・・。高いですね」


連れてこられたのは東京塔だった。テレビで何度も拝見したり、電車の車窓から見かけたりしたことはあったが、実際に来たのは初めてだ。


「お前はどうする?」


「どうするって?」


「俺はエレベーターで行くけど、お前は展望台まで階段500段上るか?」


「・・・・エレベーターにしてください」


デート場でもSな心は忘れないご主人様だった。
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