Love Slave
東京塔に出る際、出口付近にある掲示板が目に飛び込んできた。


『ライトアップパフォーマンス』


思わず足を止める。夜の風景に東京塔が映えていた。


「・・・これ見たいのか」


暖簾からひょっこり顔出すみたいに言ってきた。私はさっと顔を隠してしまった。何だか子供っぽい、って思われたみたいな言い方されたからだ。


「でも、夜の8時からだし・・・・」


否定するように言った。今の時刻は正午過ぎのお昼時。そんな時間まで待ってられない。
しかし、会長は私の頭をぐりぐりっと掻き回した。


「よっしゃ、一緒に見るか!」


「ほ、本当ですか!?」


まさか会長の口からそんな返事が出てくるなんて。嬉しいけど、髪がぐしゃぐしゃになってしまった。


「そのかわり、地獄の門を通り抜けてからだ。あと7時間以上はある・・・覚悟しや」


ケケケ、と妖怪みたいな顔をする。恐いけど、これを目標に頑張れる気がした。


(よし、今日はこれのために頑張ろう!)


そう意気込んだ、その時。


「ねぇ・・・・あの女・・・・」


「やっぱ、そうだよねぇ」


この時は気付いていなかった。邪悪な気配を。


「おい、早乙女もとか!!」


身体中に不快感。足も震え上がる。


忘れも出来ない、この感じ。何度も、何度も味わった。
もう二度と、こんな気持ちになりたくないと思ってたのに。


旧式のロボットみたいに首を恐る恐る後ろに曲げる。


「あーっ、私の正解!見間違いじゃなかった」


「マジで!?あの、早乙女もとか!?」


目の前が真っ暗になる。


そして、脳裏に蘇る。


私の、黒歴史。
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