君を抱きしめるから~光、たずさえて~
手にはなっちゃんと色違いの、校章が押してある生徒手帳を用意しながら……彼と一緒に判を受ける覚悟で。
なっちゃんも、その意図には気づいていたらしく、ボクより校門のそばへは寄らなかった。
一瞬の空白の時間に、思わず、本当は余計ではないんだけれど気にかかっていたことを思い出す。
ロボット人形をどうしよう。
どうやったら、無事家に持ち帰ることができるかと、風紀委員の、無表情ながらも興味津々のまなざしをかわし、必要と思われるいいわけを考え始める。
「まさか、能力使って時間をさかのぼるわけにはいかないものね」