ディア フレンド
「そうですか。それは仕方ないですよね・・・では屋敷に戻りましょう。」

わたしはオリークを戻し、負ぶって連れて行く。
そろそろ睡眠薬も切れるよね・・・
急いで向かう。大広間では渉がみんなより早く起きていた。
渉は事情を知っているからとりあえずいい。

「渉・・見てた?」

「少しな・・杏南は凄いな。あんな妖怪に立ち向かって・・」


「封鬼師として人間として守りたいからなの。誰のことか―、わかるでしょ?」

「ああ、杏南は強いんだな・・」


「杏南の傍に居て欲しい・・わたしはこの子たちを。渉は杏南と一緒にいて」

「なんで俺なんだ?・・・俺は・・」

「あなたがいるから杏南は頑張る。渉だけではない、紗羅・遥妃・伶哉がいるから。
出来る、だからあなたたちの存在は大切なの。」


「ああ。」

渉は杏南を負ぶって部屋にいく。
わたしは霊力を使い、みんなを適当に部屋のベットに寝かせる。
時計を見ると11時になっていた。
わたし部屋に行って寝よう。

ガチャッ。バタンっ。
ベットに身体を預ける。わたしはそのまま、深い眠りに堕ちる。

杏南も寝ているよね・・・
渉、・・襲って・・・ないと、いいけど・・・・


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