月夜の散歩

あたしの額に汗で張り付いた髪をよけるとチュッと小さな口づけをする



「陽菜ずっとそばにいてくれるか?」



「クスクスっ…冬夜こそあたしを捨てないでね?」



「捨てられんのが怖いのは俺のほうだぜ?」



眉根を寄せる冬夜があたしの髪を撫でる



「ずっとそばにいる…冬夜が嫌だって言っても遅いんだからね!」



「安心した…俺って愛されてんな?」
< 213 / 222 >

この作品をシェア

pagetop