月夜の散歩

「なっ…名前言って解るの」


『有名な奴ならわかる…だから教えて陽菜』


有名？芸能人？あの格好良さならあり得るかも…


「高野 冬夜って言ってた…知ってる？あたしは知らないんだけどー」


『高野…あんたとんでもない人と関わっちゃって…はぁー大変だこりゃ』


「何？涼子は知ってるの冬夜の事！サイン貰っておこうか？」


『芸能人じゃないから』


「ふえっ…違うの？じゃあ何だろう…」


『雀羅【ｼﾞｬｸﾗ】って族の総長よ高野 冬夜は…』


「うぇーぼっ…暴走族～？…あのさぁあの人達のバイクや車のライトってキラキラして綺麗なんだよ…一度でいいからあの流れに乗ってみたいって思ってたんだー」


『あんただけよそんな事思うのは…だからあたしはあんたが好きよ…』


あははと涼子は嬉しそうに笑った


暫く話して電話を切った…