時空奏者
「ハルカの持ってるのは
他のストーンとはちょっと違うけど」
「あたし、石なんか持ってません」
―――石を集める趣味なんかない。
とんだ人違いだ。
「あるよ。…悪いけど」
そしてカグラはハルカに近づき
一体何を思ったのか
ブレザーのボタンに手をかける。
―――いや、いや、いやっ!?
何してんの!!!
「い、いやぁぁああああ!!!!」
―――カグラさんが
変態だなんて思ってなかった!!
思いっきり突き飛ばそうとした
ハルカの手を
パシッとつかむカグラ。
「ほら、ここに」
鎖骨の真ん中から拳1つ分下の所。
「!?」
なんにもしてないのに
ほわんほわんと光っている。
そして片手で器用に
ボタンをかけていくカグラ。
「…それから、俺は別に変態でもない」
「で、でもっ!一言言ってください!!」
―――心臓に悪いからっ!
「…悪いけどって言ったが?」
もうどうしたらいいんだと嘆くハルカ。
さっさとソファに座りなおすカグラ。
「…じゃ、じゃあエレンは?
エレンは何者なの!?」
「ん?あぁ、アクアのトップ」
さらりと返すカグラ。
「アクアって、何…?」
さっきロウさん達も言ってたけど
説明はまだされてない。