時空奏者



それを見ていた美少女が
困ったように笑いながら近づいてきた。


「あらら、ハルカさん困ってるじゃない。
こんにちは、ハルカさん?」



白いワンピースを着た
謎の美少女が優しくハルカに微笑む。



「こ、こんにちは…」


「ふふ。私は、フウワ・サリア。
大体は保護室いるの。よろしくね」



サリアと握手をしながら疑問が浮かぶ。



「ほ、保護室…?」



―――虎とか?パンダも?
それなら、こう
ホワイトライオンとかいたらいいなぁ…



「…ハルカさん?」


「環境って大事ですよね。わかります」


「…?」


「応援してます!」



キラキラと目を輝かせるハルカ。



「ここはジャングルじゃねぇよ!」



ビシッとつっこみをいれたエレン。
一気に虎やパンダ、ホワイトライオンなどが
頭から消えていくハルカ。

サリアさんはすぐエレンに話しを振る



「それで?…取り出せそうなの?」


「…や、わかんねぇ。
複雑にこんがらがってやがるし」



なんの話か分からず首をひねるハルカ。



―――っていうか、なんか忘れてない?
なんだ…?宿題??やったよね……


あぁっ!!



「か、帰る!!!」



―――もう、すっかり忘れてたけど
ここは異世界!!



「あら、もう帰っちゃうの?」


くいくいとエレンの袖を引っ張るサリア。
そしてなにやら耳打ちをする。



「…!?……ハルカ、1回帰れ」



―――言われなくても帰りますよ!!!



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