くじら






お風呂から出たら、居間にふみさんがいた



「…あれ藤堂先生は」


「旦那様は…明後日の授業の準備をしておいでです」





明後日…

「そうですか、あ、ありがとうございます」




お茶を 出してくれたので 貰った




綺麗な庭…




「…四条様…。……あなたに旦那様は何かおっしゃりませんでしたか?」







「何かって…何を…?」





「いいえ…、無いのならいいのです。」


ふみさんは 首を振り小さく微笑した。




これ以上は 聞かないでという無言の笑顔







「………あのっ、」



「瑠璃子さん、…ちょっとお話しませんか。―…ふみさんお茶を頼むよ」






先生…



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