君まで2ステップ
「ねぇ久哉!!晴輝、なんだかだんだん陽くんに似てきたわよね?」

「そうかぁ…?顔ははるに似たまんまだけど…。」

「顔のことじゃなくて!!内面のことよ。
あぁーもう梨亜も早く気付けばいいのに…!!
まぁこの子のことだから、気付いても気付かないふりとかしそうだけど…。」

「え…ちょっと待て!!
梨亜、晴輝のことが好きなのか?」

「さぁ?
ただ、あのエレベーターに閉じ込められたあの日に、今まで自分が知ってた晴輝とは『違う』晴輝に戸惑って、何かが変わったとは思うけど。」

「ダメだ…晴輝に梨亜はやらない…!!」

「あーもう!!久哉がいつまで経ってもそんなんだから梨亜もまともな恋愛出来ないのよ。
梨亜には身の丈に合った恋愛が必要よ。
自分のプライドとか、そういういらないものをはぎ取って、『素』でいられるようなそんな存在が…絶対必要。
とにかく二人の邪魔はあたしがさせないからね。」

「はぁー!?梨絵は娘が可愛くないのかよ?」

「可愛いわよ。だからその辺にうじゃうじゃいる、チャラい男なんかよりも晴輝みたいな子のほうがいいなって思うの。そうじゃない?
チャラい男に梨亜、あげられないでしょ?」

「それは…そうだけど…。」

「あのね、梨亜を幸せにするのは久哉の役目じゃないの。
それは別の男の子の役目。分かった?」

「…分かってるよ。
俺が幸せにできんのは梨絵だけ…だからな。」

「えっ!?」

「え?そういう話の流れじゃねぇの?」

「いや…そうだけどっていいの今そんなこと言わなくて!!」

「照れんなって。」

「照れてないっ!!」

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