君まで2ステップ
「晴輝ばっかり涼しい顔してムカツクっ!!」

「なんだよそれ…
別に涼しい顔なんかしてねぇし。」

「してるもんっ!!」

「してねぇっつってんだろ?
お前といるときは尚更余裕ねぇっつーの。」

「え…?ないの…?余裕…。」

「ねぇよ。悔しいくらいな。
今もいっぱいいっぱい。」

「全然…そんな風には…。」



見えない。
そんな風に見えないよ、晴輝…。

でもそれは…
あたしに余裕がないから…なのかな?
ってかそれ自体いらっとする!!
なんであたしの余裕奪っちゃうのよ!?晴輝のくせにっ…





だけど…だけどね…。
悔しいくらい…

こうしてぎゅっとされてると、心地が良い。

それって…。




あ、だんだん分かってきた…かもしれない。
見えない気持ちの正体。

気付かないようにしてきた…

本当の気持ち。



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