君まで2ステップ
そうだよ…あたし、晴輝にコクられてた。
しかもすごく軽く流しちゃってる…

いやいや待って!!
いいんだよこの軽く流した感じで。
だって晴輝を『男』として見てないもん!!
ていうか恋愛対象にはなんないんだって…!!


「梨亜、今日久しぶりに晴輝と話して分かったと思うけど…
晴輝はもう、あなたが知ってた頃の『晴輝』じゃないよ。」

「…うん。そう言われたよ。」

「え?言われた…?」

「うん。
『俺も男だから』って…
ってか晴輝のくせに何言っちゃってんのよって感じー!!
だって全然背だってずっとちっちゃくてさ、声だって高かったし、顔だってかっこいいっていうよりは可愛いって感じだったし…」

「それは『昔』ね。『今』は違うでしょ?
……ねぇ梨亜…。」

「…なに?」

「そろそろ…『本気の恋』、出来るんじゃない?」

「え?『本気の恋』…?」

「うん。
確かに、あんたの理想は背が高くてかっこよくて、年上で…まぁ…陽よね。うん。それは分かってる。
でも、理想の相手が運命の人かどうかは別よ?」

「え?どういう意味…?」

「あんたの理想通りの人への想いが、必ずしも『恋』だとは言えないってこと。」

「だって…理想の人を好きになるじゃん…普通は…!!」

「じゃああんたの理想の人である陽への気持ちは恋?
好き好き言ってるけど、それはホントの『好き』なの?
陽の恋人になりたいって…本気で思う?」

「本気…で…?」


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