【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
12月24日。夕方6時頃。私の家の玄関はいつにもまして賑やかだった。
「美和、誕生日おめでとうっ!美和ママー!ヤッホー!」
黒のキャラクタープリントのTシャツに、緑の生地に黒の水玉模様のスカートをハイウエストで履いた旭が私とお母さんに挨拶をしている。
「お邪魔します!今日は参加出来て嬉しいです。」
そんな旭の少し後に紺色のカーディガンとピンクのTシャツ、赤のチェックのサルエルパンツを履いたカゲも丁寧に挨拶した。
「あーちゃん、と、影虎君、かな?いらっしゃい!上がって!…で、もう一人は?」
二人をうちに上げながらお母さんは、旭にそんな質問をする。