【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「キャー!梶原さん、大丈夫?」



そう白々しく言うのは、多分、旭をなんらかの方法で階段から落とした張本人の女子。



「うっ…イッタタタ…!」



派手に落ちた旭は何処かを強打したらしく、立ち上がれない。



私は急いで旭を助けるために駆け降りる。



横目でギロリとあいつらを睨むと、ニヤリとムカッ腹立ちそうなくらい憎たらしい顔。



くそっ!するなら私にすればいいのに!嫌いなのは私一人なんでしょ!



私は悔しくて、だけど旭優先だと思い、もう一度旭に視線を戻した。



そこには痛みで立てない旭がうずくまっている……はず、だったんだけど。
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