【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
石葉影虎……うちのクラスで一番派手で、男子のリーダーグループの中の、更にリーダー役的な男子だ。



関わったことはないけど、もう一ヶ月近く学校に通ってるから、それくらいのことは知っている。



「小町、流石に旭に怪我させんのはどうかと思うの俺は。面倒事に巻き込まれたくなくて今まで黙ってたけど、見逃せねーな。」



石橋君はその橙色のショートウルフの前髪越しに女子達を睨む。



「まあいいや。旭保健室連れてくから先生に上手くごまかしといてくんね?…あー、支倉?も、一緒に来いよ。」



少しいかつい石橋君だけど、悪い人じゃなさそう。



私は旭をおんぶする石橋君の後ろを黙ってついて行った。
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