聖なる光【完結】

「だから私に何件も電話あったんだ」美優はうんと頷く。

「耀太が余計な手紙出したからだよね、ごめん」そう言って私に頭を下げる美優。

「や、やめてよ。耀太のせいじゃないし。耀太も私たちのことずっと心配してくれてたから」
「ありがとう。光、どうするの?明後日だよ、聖矢くんがアメリカ帰るの」美優が悲しそうな顔をする。

「どうしたいんだろう、私。私、聖矢帰ってきて嬉しかったのに、怒りも感じるの。分からないよ……」
「それは光が知くんに大して同情してるんじゃないかな?知くんを傷つけたくないって思いが怒りを沸き立ててるんじゃないの?」
「同情なんて…、」私は首を横に振った。

「心は嘘を付けないよ、光」昨日、自分でも感じたことだ。私は聖矢のことがまだ好きなんだ。

「でも、でも……知くんのことは本当に…」
「分かってる。そんなの分かってる。でも、一番は違うでしょ?」

『光、好きだ』
『光のことずっと大事にする』
『光は俺の太陽だ』

聖矢の一言、一言が私の頭をよぎっていく。あんなに大好きな人を私は簡単に忘れられない。自分に嘘はつけないんだ。

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