王子と姫が出会いました。
なにを言われるんだろう…。



怖い…。



「俺の気持ちわかってて振り回してんの?」

「えっ!?」

「小悪魔気取りか」

「違っ…」

「平岡、まだ進行形?」

「別れるって言ったら考えさせてくれって…。だから半端なことしたら悪いかなって…」



コウ先輩はあたしの気持ちが自分に向かないからと言って浮気をした。



それを棚に上げてあたしには返事をくれない…。



別れたいのに、その話しになると逃げられる…。



『もう浮気は絶対しない』



そう言われたけど、コウ先輩への気持ちは全くなくなった。



できることなら、早く別れたい…。



「肝心なお前の気持ち、わかんなくて頭爆発寸前。このまま嫌いになりたいんだけど」

「それはっ!!」

「イヤなわけ?平岡と付き合ってんのに?」

「別れ…ます…」

「ずいぶん都合いいね」



その冷たい言い方は怒ってるんだろうな…。



残りのピザを食べた王子君は伝票を見てからスッと立ち上がった。



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