不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~


「風邪移ったらどうすんだよ」


「大丈夫です!」




大丈夫って……



いくら明日が休日だからってさすがに……な?



「……迷惑ですか?」


「へ?」



なっ!



「あたしがいたら迷惑ですか……?」



なんで泣きそうになってるわけ!?



「そ……うですよね。すみません。帰ります!」


「えっ、ちょっ!」



早口でそれだけ言い、バッグを手に取り鈴加は玄関に走っていった。



「待てって!!」



そんな鈴加を捕まえるかのように、後ろから抱きしめた。


「……なんで泣きそうなわけ?」


「……」


「理由言ってくれないとわかんねぇじゃん……」



後ろから抱きしめている俺には、鈴加の表情がいまいち読み取れない。



「だって……」


「ん?」


「だって……迷惑なんでしょ?」



は……?



「あたしが居たら、ゆっくり休めないから……」


「違っ……」



あっ、やべっ……




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