青空のむこうに～バスケに恋して～

あまりにタイミングがよすぎて、どこかで私を見てるんじゃないかって思ったくらい。

キョロキョロと辺りを見回してみるけど、人の気配は全くない。


エレベーターを振り返っても、二機あるエレベーターはどちらも動いていなかった。


聞こえてくるのは遠くからの車の音。

鳥の鳴き声。


それ以外はシーンと静まり返っていて、少しだけ怖く感じた。


メールの通りに私は廊下をつきあたりまで進んで、扉を開ける。

そこは階段部分になっていて、最上階のはずなのに、まだ上への階段があった。


静かに扉を閉めて、階段を上がる。


そして、階段の終着地点には重そうな扉があった。




この向こう側に…モルがいるかもしれないんだ…。



そう思ったら、急に会うのが怖くなってきた。


扉を開けようと伸ばした手が止まる。