最終列車
しばらく人通りの少ない道を淡々と歩き続ける。
今日は1台の車さえも通らない。
それが余計に孤独を感じさせるんだ。
寂しがり屋なのかな。
そんなことを考えていると、いつの間にか家に着いていた。
インターホンを押す。
しかし中からの反応は何もない。
両親は共働きのため、帰ってきても一人のことが多い。
今日もまだ帰ってきていないのだろう。
しかたなく鞄から鍵を取り出し、それを差し込んで左へ回す。
靴を適当に脱ぎ捨て、2階にある部屋へと向かう。
床に荷物を置くとベッドへとダイブする。
柔らかい布団は疲れた体に心地よくて、だんだんと別の世界へと引き寄せられていくようだった。
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