もう一度 君に会えたら
『去るもの追わずじゃん、また次が来るって』


部屋に戻った俺の頭の中にタケの声が響く。

そうだよ。

来るもの拒まず

去るもの追わず

そう言ってたよな、俺。

そう、言ってたのに…

そんなセリフ、グチャグチャにまるめて埋めてしまいたい気分だよ。

心拍数が安定した瑶は、何とか意識を取り戻したらしい。

でも、体には無数のコードが延びていた。


しばらくは、面会謝絶です――。


帰り際、医者がおじさんに言っていた言葉。

家族は入れても俺は無理。

無力さに、

涙も出ない。






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