年上王子様とのアリエナイ××①


リビングに着いてから簡単に奇声をあげた原因を伝えると
翔さんがあたしを急に抱きしめた。


「俺はいつだって君のヒーローでいたいんだけど、
いつもっていうわけにはいかないね」


耳元から伝わる声が甘くて蕩けそうになる。


「そ、そんな翔さんが来てくれただけであたし」

「愛する妻を守れないで..俺は夫失格だな」

「だったらあたしの方だよ。あ、あんなことしちゃって翔さんを困らせて」

「いや君の気持ちを考えなかった俺が」

「ううん、あたしが」


そこまで言うとお互い顔を見合わせて笑ってしまう。



「柚子のあの言葉胸に突き刺さったよ」


翔さんがすぐに真剣な表情に変わって話しをし出す。


「“あたしはあいつじゃない”ってね」

「あ、それは!」

「いいんだ、ちゃんと分かってるつもり。でも柚子?」

「はい?」

「その前に君はまだ高校生なんだ・・この意味わかるよね?」

「うん」

「だから決めたんだよ。俺は待つってね」

「翔さん」

そう答えてもう一度翔さんに抱きつく。


< 241 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop