年上王子様とのアリエナイ××①
リビングに着いてから簡単に奇声をあげた原因を伝えると
翔さんがあたしを急に抱きしめた。
「俺はいつだって君のヒーローでいたいんだけど、
いつもっていうわけにはいかないね」
耳元から伝わる声が甘くて蕩けそうになる。
「そ、そんな翔さんが来てくれただけであたし」
「愛する妻を守れないで..俺は夫失格だな」
「だったらあたしの方だよ。あ、あんなことしちゃって翔さんを困らせて」
「いや君の気持ちを考えなかった俺が」
「ううん、あたしが」
そこまで言うとお互い顔を見合わせて笑ってしまう。
「柚子のあの言葉胸に突き刺さったよ」
翔さんがすぐに真剣な表情に変わって話しをし出す。
「“あたしはあいつじゃない”ってね」
「あ、それは!」
「いいんだ、ちゃんと分かってるつもり。でも柚子?」
「はい?」
「その前に君はまだ高校生なんだ・・この意味わかるよね?」
「うん」
「だから決めたんだよ。俺は待つってね」
「翔さん」
そう答えてもう一度翔さんに抱きつく。