二 億 円
な、なに…何をしたの?
首もとに触れ、硝子に映る自分を見て
時が止まった。
「首、輪…」
「首輪なんて、そんなペットのようなものではありません。
それは私と貴女を繋ぐループ。
貴女と私の永遠の証。」
ニコリ、と笑い私を撫でる。
首輪を見て、ウットリとする。
真っ赤な革製の生地に金色の小さな鈴が付いている首輪。
私が動けばチリン、と綺麗な音がする。
そう、まるで猫のように
チリン チリン と音がする。
どこにいても居場所が分かるように
自分のものだと誇示するかのように。