恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
「…優介先輩…?」
後ろには、微笑みを浮かべた優介先輩がいた。
「偶然だね。俺んち、この近くでさ。こんなとこで、寒くない?」
平然というと、優介先輩は私に温かい缶のココアを差し出した。
「…あの、」
どうしたらいいのか戸惑っていると、先輩は困ったような顔をして言った。
「…ごめん。迷惑だったよね。」
「ちっ違うんです!迷惑なんかじゃありません!…これ、ありがとうございます…。」
私があわてて否定すると、優介先輩は安心したように微笑んだ。