恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
そして、日曜日。
ベタにベタを重ねて、場所は遊園地。
なんで柚杞と藤堂先輩が?って怪しまれたけど…。
なんとか誤魔化して、私たちは遊園地に来ていた。
「智晴先輩!」
夏樹先輩と智晴先輩を見つけて、私は軽く手を振った。
「ごめん、待たせちゃった?」
夏樹先輩が少し申し訳なさそうに言う。
「大丈夫です。ね?」
「…え!?あ、はい!」
ゆかちんに話を振ると、完全に挙動不審で。
「じゃ、行くぞ。」
智晴先輩の声で、私たちは中に入った。
「柚杞〜…。あたし、前までどうやって先輩と話してたのか忘れちゃったよ…。」
泣きそうな声で、ゆかちんは私の腕をつかんでくる。
…やっぱり、恋って、人を変えるんだ。
男の子に慣れてそうなゆかちんが、こんなにも乙女になっちゃうんだもん。