恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
色々と気まずくなって、どうその場を離れようかと考えていると、その人は私に言った。
「ふーん。あっそ。」
自分から聞いてきたわりには薄い反応。
…なにこの失礼な人。
だけど。
私の言葉を聞いたその人は、少し口角を上げて…
心なしか、柔らかい表情になっていて…。
「…舞花と、知り合いか何かですか?」
知らない間に、口が動いていた。
はっとして口を押さえたけれど、もう遅い。
気安く話しかけるなって、怒られるかな…
私がびくびくしながら返事を待っていると、
「…まぁそんなとこ。」
その人はそれだけ言うと、ごろんと芝生に寝転がった。
でも…
一瞬だけ、その人の表情が曇った気がしたのは…
気のせい?
「あ、その雑誌あげる。俺が持ってるのも変だし。」
目のうえに腕をおいたその人は、私の足元に落ちたままの雑誌を微かに指差して言うと、そのまま黙ってしまった。
寝るのかな…
私はこれ以上この人の近くにいないほうがいい気がして、雑誌を拾ってありがとうございます、それだけ言ってその場を去った──…