God of Death
 こんなにも愛おしい。死神だけど。こんなにも愛らしい。死神だけど。
 メグミを抱き寄せているとき、メグミとキスしているとき、そのときだけ、アイトは自分が死神であることを忘れることが出来る。
 仕事の罪悪感が完全に消える訳では無いが、大分気持ちは楽になる。

 再びメグミの身体を解放し、アイトはその場に座り込んだ。メグミもちょこんと座る。

「また、いつでも頼っていいよ」
 メグミはアイトとキスをした後、決まって同じことを言う。きっと、メグミがいなかったら、アイトは今頃死神ではいられず、人の命を奪うことの罪悪感に押しつぶされて発狂していただろう。
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