青春はこれからだ!!
沈黙の時間が続いた



1分2分3分…………



先に口を開いたのは小沢だった

「……ダメ」

「…まず日本語を喋るか」

俺は呆れたように話す

「ふみちゃんはダメ」

「?」

「ふみちゃんは俺じゃねぇとダメ!!!
俺だけのふみちゃんがいい!!!」

「……」

あまりの迫力に俺は呆気にとられる
が、言っていることは意味不明だ
こいつはいったいどうした?
微かに小沢の腕―いや、体が震える

「俺…あいつがふみちゃんに何してもいい
 ふみちゃんがあいつに何されてもいい
 たとえ・・その・・えっエロい事とかでも・・」

「悪い・・意味が・・わからない・・
 つっつまりお前は・・え?もう一度いってくれ;;」

真剣にさっぱり意味が分からない
小沢が言っている意味も
泣きそうな声も

えっエロいことって・・
小沢はなにを考えて・・

「俺はね、ふみちゃんが松村に何されようが
何しようがどうでもいいんだ」

「はぁ・・それで?」

「でも、あいつに『ふみちゃん』って呼ばれるのだけはぜっっっったいにいやだっ!!!!
『ふみちゃん』って呼んでいいのは昔から俺だけって決まってんだ!!!!
なんか好きな人をとられたみたいで・・!!!」

「決まってるのか・・そうか
それでお前の様子がおかしかったのか」

「・・・」

小沢は無言で答えた
これ以上いうのは恥ずかしいのだろう
力の抜けた腕をゆっくりと首からはずし、
小沢の顔をみる。
でもまぁ、俺は小沢なんかに気を使うほど心の広いやつじゃない
ばっさりといった

「嫉妬か?」

「はい。」

「嫉妬は醜いぞ
その上、名前だけでいいだないんてかなりむっつりだな」

「ごめんなさい」

まるで親子のような会話だ
身体の身長差からすれば小沢が父親だが、
脳みその身長差からいうと俺が父親に決まっている。
もちろん前世からそう決まっているんだ。
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